Japanese
English
論述
三角線維軟骨複合体の手根骨付着部損傷について
The Carpal Detachment Injury of the Triangular Fibrocartilage Complex
西川 真史
1
,
相澤 治孝
1
,
新井 弘一
1
,
竹内 和成
1
,
小渡 健司
1
,
楠美 智巳
2
,
佐々木 和広
3
Shinji Nishikawa
1
1むつ総合病院整形外科
2弘前大学医学部整形外科
3大館市立病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Mutsu General Hospital
キーワード:
anatomy of wrist
,
手関節解剖
,
arthroscopic surgery
,
関節鏡視下手術
,
triangular fibrocartilage complex
,
三角線維軟骨複合体
Keyword:
anatomy of wrist
,
手関節解剖
,
arthroscopic surgery
,
関節鏡視下手術
,
triangular fibrocartilage complex
,
三角線維軟骨複合体
pp.849-853
発行日 1998年7月25日
Published Date 1998/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902482
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手関節鏡による診断と治療においてTFCC手根骨付着部損傷と思われる例を経験したので解剖学的検討を加えて報告する.
臨床的にTFCC損傷を疑って手関節造影やMRIを施行するがTFCCに異常を確認できず,2ヵ月間の保存療法を施行し,症状の持続した21例22関節に手関節鏡を施行した.TFCに異常は認めず,TFCC尺側周囲の滑膜の増生とTFCCを基部として手根骨尺側関節面に弁状の軟部組織の乗り上がりを認めた.これをシェーバーとパンチで切除し全例とも早期に症状消失した.切除した組織は線維軟骨であった.
今回報告した損傷はTFCCから手根骨関節面に向かう弁状組織で,切除後に三角骨関節面が尺側で欠損していたこと,切除組織が線維軟骨であったことから本来三角骨尺側に関節軟骨と連続して付着していたTFCCの一部が三角骨から剥離して関節問に乗り上がり,手関節尺側に障害を生じたと考えている.
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