Japanese
English
論述
頚椎多椎間前方固定術後における隣接椎間不安定性―動的因子についてのX線学的検討
Instability at the Adjacent Level after Multilevel Anterior Cervical Fusion : Radiological Analysis of Dynamic Factor
加東 定
1
,
鷲見 正敏
1
,
片岡 治
1
,
澤村 悟
1
,
池田 正則
1
,
向井 宏
1
Tei Katou
1
1国立神戸病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kobe National Hospital
キーワード:
cervical anterior fusion
,
頚椎前方固定術
,
instability
,
不安定性
,
dynamic factor
,
動的因子
Keyword:
cervical anterior fusion
,
頚椎前方固定術
,
instability
,
不安定性
,
dynamic factor
,
動的因子
pp.843-848
発行日 1998年7月25日
Published Date 1998/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902481
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抄録:頚椎多椎間前方固定術を施行した69例のX線調査から,隣接椎間における動的因子(dynamic factor:以下,DF)が12mm以下の陽性例について検討した.DF陽性例は術前17%にしか認められなかったが,調査時には46%の症例に増加していた.DFが調査時に陽性となったものや,術前に陽性であっても調査時に計測値がさらに減少した症例を増強例とすると,DFは35%の症例で増強していた.DFの増強は頭側の隣接椎間にも尾側にも同程度の頻度で認められた.DFの増強因子としては性別・疾患・椎間部位・固定椎角度・術前後方すべりの有無が認められた.DF増強例は女性に,また頚椎症性脊髄症に多く認められた.固定椎の頭側椎間では,それがC3/4椎間である場合や術前に椎体後方すべりがみられた椎間にDF増強例が増加していた.固定椎の尾側椎間では,それがC5/6である場合や固定椎角度が後弯位の場合にDF増強例が多く認められた.
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