Japanese
English
論述
二次性動脈瘤様骨嚢腫に対する外科的治療について
Surgical Treatment for Secondary Aneurysmal Bone Cyst (ABC)
笠原 勝幸
1
,
坪山 直生
2
,
戸口田 淳也
3
,
中村 孝志
2
,
中嶋 安彬
4
Katsuyuki Kasahara
1
1京都大学医療技術短期大学部
2京都大学医学部整形外科
3京都大学生体医療工学研究センター
4京大病院中央検査部
1Division of General Education, College of Medical Technology, Kyoto University
キーワード:
aneurysmal bone cyst
,
ABC
,
動脈瘤様骨嚢腫
,
surgical adjuvants
,
外科的追加手技
,
AW-glass ceramics
,
AW-ガラスセラミック
Keyword:
aneurysmal bone cyst
,
ABC
,
動脈瘤様骨嚢腫
,
surgical adjuvants
,
外科的追加手技
,
AW-glass ceramics
,
AW-ガラスセラミック
pp.621-629
発行日 1998年5月25日
Published Date 1998/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902438
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:一次性ABCに関しては未解決な点が多く,hidden precursor tumorを内蔵する二次性ABCの可能性を除外できない.今まで報告された二次性ABCを集計してその前駆骨疾患について考案し,症例報告とともに治療体系について論議する.GCTに対するsurgical adjuvants(SA)と人工骨AW-GCを用いたわれわれの手術方法9)は,一次性ABCだけでなく二次性ABCに対しても有効確実である.特に,症例1,2のようなGCT,BCBに伴う二次性ABCは再発性が強いが,SAを行うことにより前駆疾患に対する確実な治療法となり,また人工骨AW-GCを用いて再建することにより関節機能を温存できる.しかし,症例3のangiosarcomaのように骨原発悪性腫瘍も初期にABCとされる可能性があり,この場合治療体系は全く異なるので特に注意を要する.一次性ABCと診断された症例は悪性腫瘍の可能性も含めて慎重に術後観察を行わねばならない.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.