Japanese
English
論述
橈骨コンポーネント付き人工肘関節の開発と使用経験
Total Elbow Prosthesis with Radial Head Component : Its Development and Clinical Trial
中嶋 洋
1
,
西塔 進
1
,
山本 隆文
1
,
太田 信彦
1
,
石山 照二
1
,
山本 健吾
1
,
宮崎 忠勝
1
,
島田 幸造
2
Hiroshi Nakashima
1
1住友病院整形外科
2大阪厚生年金病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Sumitomo Hospital
キーワード:
elbow joint
,
肘関節
,
artificial joint
,
人工関節
,
radial head component
,
橈骨コンポーネント
Keyword:
elbow joint
,
肘関節
,
artificial joint
,
人工関節
,
radial head component
,
橈骨コンポーネント
pp.973-983
発行日 1997年9月25日
Published Date 1997/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902247
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抄録:人工肘関節に安定性と生理的な荷重伝達を可能とするためステムに9゜の傾斜をつけた橈骨コンポーネント付き人工肘関節(N式)を開発し,12例14肘に置換した.その臨床成績,安定性を工藤111型(K式)症例9例10肘と比較した.N式は平均手術時年齢60.2歳,平均追跡期間35.1カ月,K式は62.7歳,70.4カ月であった.JOA scoreはK式は53.1点が75.8点に,N式は45.6点が87.1点と改善し,N式に有意に高い術後点数が得られた.X線学的にゆるみの変化はいずれの群にも見られなかった.X線ストレス撮影ではK式は外反方向に8.4゜の動揺性を示したのに対し,N式は1.6゜で有意に安定性を示した.橈骨コンポーネント関節面の動態を中間位,回内位,回外位での正側面X線像により検討した.関節面の角度変化,軸偏位は極めて少なく,橈骨コンポーネントは適正な動態を示した.以上のことからN式人工肘関節は,関節の安定性と高い臨床成績が得られることがわかった.
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