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特集 脊椎外科最近の進歩(第25回日本脊椎外科学会より)
腰部外側神経根障害に対する外側開窓術の中期成績―術後5年以上経過例についての検討
Middle-term Results of Lateral Fenestration for Lateral Lumbar Nerve Root Compression
森山 明夫
1
,
田島 宝
1
,
杉山 晴敏
1
,
石川 知志
1
,
加藤 哲弘
1
,
高木 英希
1
,
川上 寛
1
,
川崎 雅史
1
,
伊藤 みりえ
2
Akio Moriyama
1
1静岡医療福祉センター
2静岡済生会総合病院整形外科
1Shizuoka Iryo-Fukushi Center
キーワード:
radiculopathy
,
神経根症
,
lateral fenestration
,
外側開窓術
,
surgical treatment
,
手術療法
Keyword:
radiculopathy
,
神経根症
,
lateral fenestration
,
外側開窓術
,
surgical treatment
,
手術療法
pp.507-514
発行日 1997年4月25日
Published Date 1997/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902159
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抄録:椎間孔内・外に圧迫因子を有する腰部外側神経根障害に対する外側開窓術の術後5年以上平均7年経過した21例中死亡例2例を除いた19例の追跡調査結果につき報告する.5例に再手術がなされていたが,再手術後の成績を含めた全体での調査時成績(JOA score 15点満点,平林式改善率)は平均85.9%と良好であった.しかし,初回手術で固定術を併用した2例を除く17例をヘルニア群例と神経根絞扼群例に分け,再手術成績を含めない初回手術成績として検討すると,前者は平均80.9%と良好であったが,後者は平均60.9%と問題例もあり明らかに劣っていた.後者における問題例には除圧不足が原因であった症例と術後不安定性が原因と思われた症例があった.術後不安定性は十分な神経根除圧を得るための下位椎上関節突起広範囲切除によるものと思われるが,開窓範囲が大きくなり不安定性が懸念される場合は固定術併用を考慮した方が成績安定化につながるものと思われた.
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