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特集 脊椎外科最近の進歩(第25回日本脊椎外科学会より)
化膿性脊椎炎に対する経皮的病巣掻爬ドレナージ
Percutaneous Suction Aspiration and Drainage for Pyogenic Spondylitis
大橋 輝明
1
,
永田 見生
1
,
石橋 和順
1
,
廣橋 昭幸
1
,
橋詰 隆弘
1
,
井上 明生
1
Teruaki Ohashi
1
1久留米大学医学部整形外科教室
1Department of Orthopedic Surgery, Kurume University School of Medicine
キーワード:
pyogenic spondylitis
,
化膿性脊椎炎
,
percutaneous suction aspiration and drainage
,
経皮的病巣掻爬ドレナージ
Keyword:
pyogenic spondylitis
,
化膿性脊椎炎
,
percutaneous suction aspiration and drainage
,
経皮的病巣掻爬ドレナージ
pp.349-353
発行日 1997年4月25日
Published Date 1997/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902139
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抄録:経皮的椎間板摘出術の器具を用いて38例の化膿性脊椎炎に対し病巣掻爬ドレナージを行った.適応は中部胸椎以下の骨破壊が軽度,1椎間に限局した病巣で,保存的治療に抵抗性で,高度な麻痺がないものとした.結果は,全例に疼痛の改善が得られた.しかし,2例に炎症が再燃し,うち1例は再度本法を施行し治癒し,他の1例は観血的治療が必要となった.神経・血管損傷などの合併症は生じなかった.本法の利点は,小さな侵襲で病巣掻爬とドレナージが可能なこと,摘出組織より起炎菌の同定と組織学的診断が可能なこと,局所に抗生剤の投与が可能なこと,術直後から疼痛が改善し,早期離床が可能なことである.欠点は,適応に限界があり,十分な病巣掻爬ができないことと神経・血管損傷などの合併症の可能性があることである.
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