Japanese
English
臨床経験
左中指に発症した非定型抗酸菌感染症の1例
A Case Report of Atypical Mycobacterial Infection of the Hand
大内 聖士
1,2
,
山田 昌弘
1
,
吉田 和也
1
Kiyoshi Ouchi
1,2
1国立明石病院整形外科
2兵庫県立リハビリテーションセンター中央病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Akashi National Hospital
キーワード:
atypical mycobacteria
,
非定型抗酸菌
,
Mycobacterium chelonei
,
マイコバクテリウムケロネイ
,
hand
,
手
Keyword:
atypical mycobacteria
,
非定型抗酸菌
,
Mycobacterium chelonei
,
マイコバクテリウムケロネイ
,
hand
,
手
pp.249-251
発行日 1997年3月25日
Published Date 1997/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902120
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抄録:われわれは,左中指に発症した非定型抗酸菌感染症を経験した.症例は,71歳,男性.1992(平成4)年10月頃より左中指PIP関節に腫脹出現,徐々に増強したため,1993(平成5)年6月14日初診.PIP関節に腫脹を認めたが発赤,熱感,圧痛は無し.関節可動域正常.X線上,中節骨基部に透亮像を認めた.生検組織で類上皮細胞と巨細胞により形成された肉芽腫を認めた.一般細菌培養検査は,陰性.全身的検索より抗酸菌性病変を疑い,8月3日病巣掻爬術施行.抗酸菌培養でMycobacterium cheloneiと判明.INH・RFPの内服を6カ月間継続し,腫脹は徐々に消退した.術後15カ月,再発はなく,X線上の透亮像は消失しつつある.非結核性抗酸菌の四肢病変はMycobacterium marinumによるものが多く,数少ない物Mycobacterium cheloneiによる症例であった.
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