Japanese
English
臨床経験
平滑筋肉腫を合併したWerner症候群の1例
Werner's Syndrome Associated with Leiomyosarcoma : A Report of a Case
永澤 博幸
1
,
岡田 恭司
1
,
斎藤 晴樹
1
,
渡部 亘
1
,
佐藤 光三
1
Hiroyuki Nagasawa
1
1秋田大学医学部整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Akita University School of Medicine
キーワード:
Werner's syndrome
,
ウエルナー症候群
,
leiomyosarcoma
,
平滑筋肉腫
,
soft tissue neoplasm
,
軟部腫瘍
Keyword:
Werner's syndrome
,
ウエルナー症候群
,
leiomyosarcoma
,
平滑筋肉腫
,
soft tissue neoplasm
,
軟部腫瘍
pp.1273-1276
発行日 1996年11月25日
Published Date 1996/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902042
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抄録:結合組織の代謝異常疾患であるWerner症候群に肘部の平滑筋肉腫を合併した1例の経験を述べた.患者は27歳の女性で左肘外側の皮下腫瘤を主訴として受診した.既往歴に両側の白内障と子宮筋腫がある.頭髪は薄く,顔貌は老人様であり,強皮症様皮膚変化を認めた.血液検査では糖同化障害を認め,Werner症候群の確実例(1984,厚生省)と診断した.腫瘍はMRIのT1強調像で高信号域と低信号域が混在しており,境界はやや不明瞭であった.血管造影では濃染像や早期静脈描出を認め,悪性腫瘍と考えられた.手術は辺縁切除術を行い,皮膚欠損部はbipedicle flapにて被覆した.病理診断は平滑筋肉腫であった.術後11カ月で局所再発と遠隔転移を生じ,術後2年4カ月で死亡した.自験例を含めたWerner症候群に悪性骨軟部腫瘍が合併した10例について検討し,本症では手術療法後に局所再発が生じやすいことを指摘した.
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