Japanese
English
臨床経験
肺癌手術後に発症した止血用材による両下肢麻痺の1例
A Case of Paraplegia Caused by Hemostatic Agents after the Surgery for Lung Cancer
金 明博
1
,
大坂 芳明
1
,
小山 茂和
1
Akihiro Kin
1
1南大阪病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Minami Osaka General Hospital
キーワード:
lung cancer
,
肺癌
,
paraplegia
,
両下肢麻痺
,
Oxycel
,
酸化セルロース
Keyword:
lung cancer
,
肺癌
,
paraplegia
,
両下肢麻痺
,
Oxycel
,
酸化セルロース
pp.1277-1280
発行日 1996年11月25日
Published Date 1996/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902043
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抄録:肺癌に対する肺上葉切除および胸壁合併切除術後に発症した,止血用材による両下肢麻痺の1例を経験したので報告する.
患者は62歳男性.肺癌に対し左上葉切除ならびに胸壁合併切除術を施行されたが,術後2日目に両下肢の麻痺症状に気づいた.MRIおよびCTMにて硬膜外腫瘍が疑われたが椎弓切除術の結果,血液を吸収したオキシセルを脊柱管内に認め,胸壁切除の際に椎間孔に充填されたオキシセルが膨化し脊髄を圧迫したものと考えられた.止血の際に傍脊椎または脊柱管内にオキシセルを留置することはその膨化作用のため危険であり,極力さけるべきである.
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