講座
認定医トレーニング講座―画像篇・5
吉田 仁郎
1
,
菊地 臣一
1
1福島県立医科大学整形外科
pp.1253-1255
発行日 1996年11月25日
Published Date 1996/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902037
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症例 66歳,男性,会社員(図1-a,b)
1992年,転倒時,右膝を打撲した.それ以後,時々,右膝関節の腫脹が出現するようになった.しばらく放置していたが,右膝関節痛が出現し徐々に動作開始時痛や歩行時痛が増強したため,近医で薬物加療を受けた.しかし症状が軽快せず,軽度安静時痛も出現したため,当科を受診した.
初診時理学所見:右膝関節に腫脹と熱感を認めた.関節可動域は,伸展で-20°,屈曲は100°と制限されていた.内側の大腿𦙾骨関節裂隙に圧痛を認めた.半月板徴候は陰性であった.関節動揺性は認められなかった.関節穿刺液の性状は黄褐色で,白色の浮遊物を認めた.他の関節には腫脹や疼痛はない.
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