Japanese
English
臨床経験
孤立性脊髄硬膜外血管腫の1例
Spinal Epidural Cavernous Hemangioma
濱淵 正延
1
,
土屋 隆之
1
,
中川 偉文
1
,
山下 誠三
1
,
武田 善樹
2
Masanobu Hamabuchi
1
1兵庫県立塚口病院整形外科
2淀川キリスト教病院臨床病理
1Division of Orthopaedic Surgery, Hyogo Prefectural Tsukaguchi Hospital
キーワード:
solitary spinal epidural hemangioma
,
孤立性脊髄硬膜外血管腫
,
spinal cord tumor
,
脊髄腫瘍
,
MRI diagnosis
,
MRI診断
Keyword:
solitary spinal epidural hemangioma
,
孤立性脊髄硬膜外血管腫
,
spinal cord tumor
,
脊髄腫瘍
,
MRI diagnosis
,
MRI診断
pp.993-996
発行日 1996年8月25日
Published Date 1996/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901983
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抄録:脊髄硬膜外血管腫は脊椎血管腫が硬膜外へ二次的に進展したものが大部分を占め,孤立性に硬膜外に発生する血管腫は少ないといわれている.今回われわれは脊髄横断性麻痺を呈し,手術治療によって治癒した孤立性の脊髄硬膜外血管腫の症例を経験した.症例は39歳の男性で特別な誘因なく,両下肢しびれ感と右下肢痛を生じた.しびれ感は徐々に進行し,5カ月後には歩行障害をきたし,Th10レベル以下の脊髄横断性麻痺に陥った.脊髄造影で硬膜外腫瘍を認め,MRI像では脊髄硬膜の後方にT1では低輝度,T2では高輝度の腫瘍が描出された.手術は椎弓切除により,硬膜外腫瘍を摘出した.病理組織はcavernous hemangiomaであった.術後2カ月で神経学的にすべて正常に回復した.術後5年の現在再発はなく,脊椎の変形やinstabilityは認められない.
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