Japanese
English
臨床経験
アキレス腱付着部断裂の1例
Rupture of Achilles Tendon Attachment : A case report
君島 康一
1,2
,
高橋 惇
1
,
外川 宗義
1
,
松本 隆志
1
,
伊丹 一博
1
,
山村 則文
1
,
小山 明
1
Koichi Kimishima
1,2
1清水市立病院整形外科
2都立大久保病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Shimizu Municipal Hospital
キーワード:
achilles tendon
,
アキレス腱
,
calcaneal attachment
,
踵骨付着部
,
calcaneus
,
踵骨
,
rupture
,
断裂
Keyword:
achilles tendon
,
アキレス腱
,
calcaneal attachment
,
踵骨付着部
,
calcaneus
,
踵骨
,
rupture
,
断裂
pp.639-642
発行日 1996年5月25日
Published Date 1996/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901909
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抄録:アキレス腱付着部断裂はアキレス腱断裂全体の1%以下と稀である.われわれは,付着部断裂の症例に対し,Leeds-Keio人工靱帯を用いた付着部再建術を行い良好な結果を得た.症例は,50歳の女性で,歩行中に鉄骨につまずき,転倒して受傷した.身長153cm,体重90kgと肥満体型であり,右アキレス腱踵骨付着部に圧痛,および付着部直上に陥凹を認め,Thompson徴候は陽性であった.単純X線像で,踵骨近位後方に小骨片を認めた.手術所見では,アキレス腱本体は踵骨付着部で断裂し,断端には踵骨剥離骨片を僅かに認めた.踵骨に骨溝を掘り,アキレス腱断端を骨溝内に埋没縫合し,さらに幅20mmのLeeds-Keio人工靱帯をアキレス腱および踵骨に通し補強とした.術後2年における足関節の可動域は,背屈20°底屈40°で,日常生活に問題はない.踵骨付着部付近の断裂が疑われる際には術前の単純X線撮影が有用であり,また,付着部再建の準備が必要と考えられた.
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