Japanese
English
論述
clear cell sarcomaの4例
Clear Cell Sarcoma : A Study of 4 Cases with Emphasis on Prophylactic Lymph Node Dissection
堀田 哲夫
1
,
高橋 栄明
1
,
斎藤 英彦
1
,
井上 善也
1
,
生越 章
1
,
山村 倉一郎
1
,
江村 巌
2
Tetsuo Hotta
1
1新潟大学医学部整形外科
2新潟大学病理部
1Department of Orthopaedic Surgery, Niigata University School of Medicine
キーワード:
clear cell sarcoma
,
明細胞肉腫
,
HMB-45
,
immunohistochemistry
,
免疫染色
,
lymph node dissection
,
リンパ節郭清
Keyword:
clear cell sarcoma
,
明細胞肉腫
,
HMB-45
,
immunohistochemistry
,
免疫染色
,
lymph node dissection
,
リンパ節郭清
pp.265-269
発行日 1996年3月25日
Published Date 1996/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901852
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抄録:clear cell sarcoma(CCS)4例の治療経験から,CCSの治療上の問題点を考察した.症例は男性2例,女性2例,年齢は34歳から72歳であり,発生部位は足部3例,手関節部1例であった.これらの症例は皮膚病変がなく,S-100蛋白とmalignant melanomaに特異的なHMB-45が陽性であり,CCSに特徴的な組織像を示した.経過観察期間は28~53カ月であり,無病生存中3例,死亡1例であった.3例にリンパ節郭清が行われたが,1例に既にリンパ節転移を認め,本例は多発転移のため死亡した.残りの2例は局所再発も転移も認めていない,初回手術時にリンパ節郭清を行わなかった足部発生の1例にリンパ節転移を生じ,二次的にリンパ節郭清を行ったが,2年1カ月後に胃壁転移を認めた.化学療法の効果判定はできなかった.CCSの治療では他の軟部肉腫と異なり,腫瘍の広範切除に加えて系統的予防的リンパ節郭清が重要であることが示唆された.
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