Japanese
English
臨床経験
脊柱側弯症を伴ったLarsen症候群の1例
A Case Report : Larsen Syndrome with Scoliosis
綿貫 誠
1
,
熊野 潔
1
,
平林 茂
1
,
内田 毅
1
,
瀧 直也
1
,
泉 康次郎
1
,
中村 耕三
2
Makoto Watanuki
1
1関東労災病院整形外科
2東京大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopedic Surgery, Kantoh Rosai Hospital
キーワード:
Larsen症候群
,
Larsen's syndrome
,
脊柱側弯症
,
scoliosis
,
脊椎インストルメンテーション
,
spinal instrumentation
Keyword:
Larsen症候群
,
Larsen's syndrome
,
脊柱側弯症
,
scoliosis
,
脊椎インストルメンテーション
,
spinal instrumentation
pp.1421-1424
発行日 1995年12月25日
Published Date 1995/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901796
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:Larsen症候群は1950年にLarsenらによって初めて報告された先天性多発性関節脱臼や特異な顔貌などの特徴的な身体所見を有する稀な疾患である.今回われわれは進行性の側弯症を伴った1例にinstrumentation手術を行った.症例は8歳女児,低体重児であった以外出生時身体所見に異常はなかった.生後7ヵ月頃に左肋骨の突出に気づかれたが放置,8歳時脊柱側弯と低身長が顕著となったため当科を受診した.多発性対称性の関節脱臼並びに亜脱臼,低鼻梁,両眼離開,へら状の母指,中手骨の短縮,外反母趾,脊柱側弯症の特徴的な身体所見よりLarsen症候群と診断した.脊柱側弯変形に対して保存的治療を行ったが,側弯が進行したため,患者の成長に合わせてrodが延長でき,数回の矯正手術ができるdominoを用いたCDI without fusion法の観血的治療を行った.11歳の現在までに4回のrodの延長と補強,並びに側弯矯正の手術を行い,良好な経過が得られている.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.