Japanese
English
臨床経験
肩関節直立脱臼の1症例
A Case Report of Luxatio Erecta of the Shoulder
小泉 宗久
1
,
神原 幹司
1
,
仲川 喜之
2
,
宮田 重樹
1
,
藤田 烈
1
,
山岡 茂雄
1
Munehisa Koizumi
1
1富田林病院整形外科
2榛原総合病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Tondabayashi Hospital
キーワード:
直立脱臼
,
Luxatio erecta
,
腱板
,
rotator cuff
,
関節造影
,
arthrography
Keyword:
直立脱臼
,
Luxatio erecta
,
腱板
,
rotator cuff
,
関節造影
,
arthrography
pp.1007-1009
発行日 1995年8月25日
Published Date 1995/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901709
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抄録:外傷性肩関節脱臼のうち,直立脱臼はきわめてまれである.今回われわれは,腱板断裂修復術後,約6年を経過し,直立脱臼を受傷,興味ある経過を観察し得た1症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.症例は74歳男性で,1993(平成5)年7月4日,坂道を歩行中,転倒し肩関節直立脱臼を生じた.麻酔下に牽引-対抗牽引法を用ることで,整復は容易であった.その後,痔痛もなく肩関節機能は良好であったが,約2カ月後に機序不明の肩関節痛と同部から側胸部にかけての腫脹をきたした.CT,関節造影等から,腱板断裂に伴う関節症変化を基盤にして,癒着・治癒しつつあった関節滑膜から出血を生じていたものと考えられた.1994(平成6)年4月現在,肩関節の疼痛は消失し,経過良好である.
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