Japanese
English
臨床経験
骨軟部悪性腫瘍の治療とインフォームド-コンセント―予報
Informed Consent and Treatment of Bone and Soft Tissue Sarcoma
和田 卓郎
1,2
,
森田 幸悦
3
,
村上 俊吾
3
,
笹木 弘美
3
,
薄井 正道
1
,
名越 智
1
,
石谷 邦彦
3
,
石井 清一
1
Takuro Wada
1,2
1札幌医科大学整形外科
2現:滝川市立病院整形外科
3東札幌病院
1Department of Orthopaedic Surgery, Sapporo Medical University
キーワード:
骨軟部腫瘍
,
bone and soft tissue tumor
,
インフォームド・コンセント
,
informed consent
,
生活・生命の質
,
quality of life
Keyword:
骨軟部腫瘍
,
bone and soft tissue tumor
,
インフォームド・コンセント
,
informed consent
,
生活・生命の質
,
quality of life
pp.1001-1005
発行日 1995年8月25日
Published Date 1995/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901708
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抄録:骨軟部悪性腫瘍の患者にどのようなinformed consent(IC)がなされたかを調査した.さらにICが患者のqality of life(QOL)に与える影響を検討した.対象は骨MFH 3例,骨肉腫2例を含む骨軟部悪性腫瘍13例で,平均年齢は34.9歳であった.13例中7例に対しては癌告知に相当する十分なICが行われていた.十分なICが行われた7例(告知群)と不十分な6例(非告知群)の間で患者の背景をretrospectiveに比較した.告知群は非告知群に比べ,performance statusで示される患者の病状が軽度で,予後が良好なものが多かった.告知群と非告知群の間で患者のQOLを比較した.QOLの評価は東札幌病院のscoring sytemを用いた.統計学的な有意差はないものの,告知群のQOLが高かった.病状の軽い骨軟部腫瘍の患者に対するICは,QOLを損ねることがなく,治療上有用と考えられた.さらに,進行期患者に対するICの進め方を考察した.
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