視座
腰椎椎間板ヘルニアの経皮的髄核摘出術について
酒匂 崇
1
1鹿児島大学整形外科
pp.1371-1372
発行日 1989年12月25日
Published Date 1989/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908238
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整形外科領域のなかでも特に治療方法についての近年の進歩はすばらしいものがある.この紙面では最近話題になっている脊椎外科領域の新しい治療法について触れてみたい.
腰椎椎間板ヘルニアの新しい治療法としてキモパパインの椎間板注入療法が本邦にも導入され,試験的に行われている.この方法はカナダや米国で一時盛んに行われ,手術に変わる方法として非常に人気を集めたようである.しかし,重篤な合併症としてキモパパインに対するアナフィラキシーショックや注入後の脊髄炎による脊髄麻痺の発生が少なからずあることが明らかになり,この治療法を疑問視する意見も現れ始めた.このような副作用が少数でも発生すれば誰にでも行える良い治療法とは言えない.
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