整形外科を育てた人達 第124回
Harold Jalland Stiles(1863-1946)
天児 民和
1
1九州大学
pp.276-277
発行日 1994年3月25日
Published Date 1994/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901319
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Stilesは指の腱の屈曲拘縮に対し腱の移行術を最初に行った人である,最初は余り良い成績を得られなかったが,Stilesの名は,手の外科の開拓者Bunnellに認められて,手の拘縮の治療の著書をForrester-Brownと共著で『Treatment of Injuries of the Peripheral Spinal Nerves』を出版して,知られるようになった.この本は,神経麻痺の回復しないときは腱移行術で麻痺による障害を克服出来ることを紹介したもので,外科医の好評を得た.Stilesは手術で名を上げたが,尿管の移植術の開拓者でもあり,またEdinburghに無腐手術を早くから導入した,英国では忘れられない外科医である.
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