連載 医者も知りたい【医者のはなし】・33
蘭学の華を咲かせた医師・その2 緒方洪庵(1810-1863)
木村 專太郎
1
Sentaro Kimura
1
1木村専太郎クリニック
pp.284-287
発行日 2009年3月25日
Published Date 2009/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408101476
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■まえがき
今年1月のある日,NHK総合テレビの番組「そのとき歴史が動いた」で,「日本の種痘の普及に貢献した医師」の1人として,大坂(今の大阪)適塾の緒方洪庵のことが放送された.
私はちょうど10年前,緒方洪庵に興味を抱き,ある日曜日に博多から岡山まで新幹線に乗り,岡山足守藩の洪庵の生まれ故郷を訪ね,大阪の適塾に行き,さらに大阪中央区,東西線沿線にある龍海寺にある洪庵のお墓をお参りした.その後,第100回目の日本医史学会が東京の順天堂大学医学部で開催されたとき,江戸で他界した洪庵と妻八重が眠っている東京文京区の高林寺にお墓参りしたこともある.
医者仲間に,あの有名な「緒方洪庵」のことを聞いても,「名前は聞いたことがある」と残念ながら反応が今一つである,悲しいことである.
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