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シンポジウム 反射性交感神経性ジストロフィー(RSD)をめぐって
膝関節における反射性交感神経性ジストロフィーの臨床像と治療
Clinical Features and Treatments of Reflex Sympathetic Dystrophy
小林 晶
1
,
福元 敬二郎
1
Akira Kobayashi
1
1福岡整形外科病院
1Fukuoka Orthopaedic Hospital
キーワード:
反射性交感神経性ジストロフィー
,
reflex sympathetic dystrophy
,
膝関節
,
knee joint
,
膝蓋大腿関節
,
patellofemoral joint
,
カウザルギー
,
causalgia
Keyword:
反射性交感神経性ジストロフィー
,
reflex sympathetic dystrophy
,
膝関節
,
knee joint
,
膝蓋大腿関節
,
patellofemoral joint
,
カウザルギー
,
causalgia
pp.155-165
発行日 1994年2月25日
Published Date 1994/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901300
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抄録:膝関節部における反射性交感神経性ジストロフィー16例,17関節の自験例の臨床像と治療について先ず述べ,総説的な記述を加えた.発症誘因として最も多かったのは,手術によるもので,このうち2関節は伏在神経損傷があった.誘因の大小は症状と並行しない.疼痛は上肢に比し軽度で,神経損傷が無い限りいわゆるburning painはない.自律神経症状は炎症を思わせる,腫脹,熱感,発赤がありwarm phaseが圧倒的に多い.上肢のような3期に分かれて推移するものはなかった.X線上の骨萎縮,骨シンチなどは膝蓋骨,膝蓋大腿関節を中心にみられるのが特徴である.治療は持続硬膜外ブロック,腰部交感神経節ブロックを行い,薬剤の経口投与,理学療法などを行うが,決して暴力的であってはならない.神経腫切除術は効果があった.なかには心身症や補償問題がからみ,複雑な因子があるので,治療上考慮しなければならない.これらの予後は不良である.
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