Japanese
English
臨床経験
神経束に砂時計様のくびれを有する正中神経麻痺
Median Nerve Paresis with Hourglass Deformed Funiculi: A Case Report
星 和人
1
,
落合 直之
1
,
篠田 瑞生
1
,
小谷 貢一
1
,
松浦 宏明
1
,
糸川 博士
1
,
岩瀬 嘉志
1
,
末松 直美
2
Kazuto Hoshi
1
1関東逓信病院整形外科
2関東逓信病院病理部
1Department of Orthopaedics, Kanto Teishin Hospital
キーワード:
正中神経麻痺
,
median nerve paresis
,
神経束
,
funiculi
,
くびれ
,
constriction
,
砂時計様
,
hourglass
,
神経剥離術
,
neurolysis
Keyword:
正中神経麻痺
,
median nerve paresis
,
神経束
,
funiculi
,
くびれ
,
constriction
,
砂時計様
,
hourglass
,
神経剥離術
,
neurolysis
pp.1171-1174
発行日 1993年10月25日
Published Date 1993/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901226
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抄録:43歳女性の正中神経麻痺の試験的展開において,肘中枢で神経束2本に砂時計様のくびれを認めた.風邪罹患後,急激な右肩甲部痛,右肘痛が出現し,右手回内及び摘み動作の障害を自覚するようになった.右肘より4cm近位に圧痛があり,短母指外転筋,浅指屈筋を除く正中神経領域の筋力低下を示したが感覚障害はなかった.発症後6ヵ月で圧痛点を中心に神経剥離を行った.術後7ヵ月で麻痺の回復が始まっている.これまで前骨間神経麻痺の診断のもと,神経剥離を行い異常所見を認めなかったとする報告は高率に存在する.本例のように圧痛点に一致した展開を行い,神経束まで剥離すれば本変化が同定される可能性がある.本症例のくびれは,2本の神経束に交差を伴わないで独立して存在しており,機械的な原因によるねじれは否定的である.
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