Japanese
English
臨床経験
小児外傷性踵骨欠損の1例
Traumatic Defect of the Calcaneus in a Child
黒柳 律雄
1,4
,
山根 知哉
1
,
須田 光
1
,
小竹 伴照
2
,
鳥居 修平
3
Ritsuo Kuroyanagi
1,4
1総合病院高山久美愛病院整形外科
2藤田学園保健衛生大学七栗サナトリウムリハビリテーション科
3名古屋大学医学部附属病院形成外科
4現:東京厚生年金病院整形外科
1Orthopedic Surgery, Takayama Kumiai Hospital
キーワード:
踵骨欠損
,
calcaneal defect
,
腓骨島状皮弁
,
Peroneal island flap
,
歩行分析
,
gait analysis
Keyword:
踵骨欠損
,
calcaneal defect
,
腓骨島状皮弁
,
Peroneal island flap
,
歩行分析
,
gait analysis
pp.823-827
発行日 1992年7月25日
Published Date 1992/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900896
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抄録:農業機械により高度の足部外傷を受け,踵骨を失った7歳男児を経験した.この外傷に伴い,足底から後足部にかけての皮膚が,広範な壊死に陥ったため,reversed peroneal island flapで被覆した.その後,踵骨再建術は行わず,足部は扁平足を呈し,素足での荷重時には足底後方部に軽い疼痛を訴える.しかし,残存したアキレス腱遠位端が距骨後下端でtenodesisの状態となったため,足底屈力も比較的良好で,簡単な足底装具の装着のみで,軽いランニングも可能である.大型床反力計による歩行分析を施行した.荷重中心は,健側よりやや後方に移動している.床反力の垂直分力は1峰性で,ピークも健側に比し小さい.前後分力の制動相が,非常に弱いことも特徴的である.しかし,これらの異常パターンも足底装具装着下の歩行では改善している.
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