Japanese
English
臨床経験
感染ヒンジ型人工関節に対して保存同種骨を用いた膝関節固定の1例
Arthrodesis of the Knee with Allo Glaft Bone for Infected Hinge Type Total Knee Replacement
綿谷 勝博
1
,
右近 良治
1
Katsuhiro Watatani
1
1八尾市立病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Yao City Hospital
キーワード:
人工膝関節置換術
,
total knee replacement
,
関節固定術
,
arthrodesis
,
保存同種骨
,
allo graft bohe
,
感染
,
infection
Keyword:
人工膝関節置換術
,
total knee replacement
,
関節固定術
,
arthrodesis
,
保存同種骨
,
allo graft bohe
,
感染
,
infection
pp.829-832
発行日 1992年7月25日
Published Date 1992/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900897
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抄録:現在,慢性関節リウマチ患者の膝関節に対し人工関節全置換術(TKR)が,関節機能再建手術として一般的に行われているが,関節内に異物を挿入することから,感染症が惹起すると非常に問題となる.現在よく行われている表面全置換型人工関節に比較して初期のヒンジ型人工関節は,その構造上髄内への骨セメントの使用量も多く,一度感染が生じた場合,セメントの除去に際し生じる広範な骨欠損および骨皮質の脆弱性のため,再置換を含めた治療は非常に困難となる.更に,慢性関節リウマチ患者の場合,免疫能の低下とADL上の制限が著明なため,大腿切断を余儀なくされ不幸な結果となることが多い.
今回,我々は両側TKRを行った重度の慢性関節リウマチ患者のヒンジ型人工関節に発症した難治性の遅発性深部感染症に対し髄内釘と抜去時に生じる広範な骨欠損部に保存同種骨を使用することにより患肢温存し得た症例を経験したので報告する.
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