Japanese
English
臨床経験
踵部皮膚欠損に対するLateral Plantar Pedicle Flapの1例
Heel Reconstruction by Lateral Plantar Pedicle Flap (Report of a Case)
高橋 啓介
1
,
山内 茂樹
1
,
野村 進
1
,
吉村 光生
2
Keisuke TAKAHASHI
1
1金沢大学医学部整形外科学教室
2福井医科大学整形外科学教室
1Department of Orthopedic Surgery, Kanazawa University Medical School
キーワード:
踵部再建
,
heel reconstruction
,
筋肉皮弁
,
musculocutaneus flap
,
短指屈筋
,
flexor digitorum brevis muscle
Keyword:
踵部再建
,
heel reconstruction
,
筋肉皮弁
,
musculocutaneus flap
,
短指屈筋
,
flexor digitorum brevis muscle
pp.339-341
発行日 1983年3月25日
Published Date 1983/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906716
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足底踵部は最も体重負荷がかかる部位であり,厚い角化層を持った皮膚と,皮膚に垂直な多くのfibrous septaを有した厚い皮下組織から成り立っていて,荷重歩行に都合よくできている.したがってこの部の皮膚欠損の再建には,良好な知覚の存在と十分に荷重にたえられることを考慮する必要がある.従来はこの部の再建には,遊離植皮や下腿よりのcross Ieg flapなどによる方法が行われてきたが,それらの方法では.厚い角化層と皮下のクッション性に欠けていて,潰瘍を反復したり,疼痛があったりして,十分満足できる結果が得られなかった.1954年Miry Mir6)はcross legを利用して,健側の非荷重部の皮弁にて再建するfunctional graftを発表して,正常に近い皮膚を再建したが,長期間の固定を要し,良好な知覚も期待できなかった.近年microsurgeryの発達により,free flapやsensory free flapも用いられているが,やはり知覚の回復に時間を要している.
今回我々は,短指屈筋を利用した筋肉皮弁(lateral plantar pedicle fiap)による再建術を行い,良好な結果を得たので報告する.
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