Japanese
English
シンポジウム 頸部脊柱管拡大術の長期成績
頸椎椎管拡大術(服部法)の長期成績
Long-term Results of the Enlargement of the Cervical Spinal Canal by Hattoli's Procedure
中村 克巳
1
,
河合 伸也
1
,
砂金 光藏
1
,
土井 一輝
1
,
斉鹿 稔
1
,
高野 信一
1
Katsumi Nakamura
1
1山口大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedics, Yamaguchi University School of Medicine
キーワード:
頸椎椎管拡大術
,
enlargement of the cervical spinal canal
,
頸髄症
,
cervical myelopathy
,
脊髄後方除圧術
,
posterior decompression of the cord
,
頸椎症
,
cervical spondylosis
,
後縦靱帯骨化症
,
ossification of posterior longitudinal ligament
Keyword:
頸椎椎管拡大術
,
enlargement of the cervical spinal canal
,
頸髄症
,
cervical myelopathy
,
脊髄後方除圧術
,
posterior decompression of the cord
,
頸椎症
,
cervical spondylosis
,
後縦靱帯骨化症
,
ossification of posterior longitudinal ligament
pp.243-248
発行日 1992年3月25日
Published Date 1992/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900801
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抄録:頸椎部脊髄症に対する椎弓切除術は,頸椎の後方部分を切除するために,術後の支持性の減弱による彎曲異常や不安定性の増悪をきたしうる等の危惧がある.1971年,服部名誉教授は十分な後方除圧と共に後方要素の再建を行い,頸椎の支持性を保持する“頸椎椎管拡大術”を考案した.以来,私達は症例を選んで,主に服部法による椎管拡大術を施行してきた.これまでに服部法を140例に行っており,今回改めて服部法の5年以上経過例(CSM45例とOPLL35例)の成績を調査し,検討を加えた.術後は術前の脊髄の病態に応じた良好な成績が得られる.さらに,術後長期にわたって良好な成績が維持されている.拡大された椎管腔は,長期にわたって維持され,椎弓の背側には骨新生が起こり,強固な骨性の支持組織が形成される.頸椎の後彎化傾向は軽度だがみられ,その多くが術後6カ月以内に起きているので骨性の支持ができるまでは,彎曲異常の出現には注意を要する.
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