Japanese
English
特集 頸部脊椎症(第12回脊椎外科研究会より)
頸部脊髄症の成因に関する実験的考察
Experimental Study on the Pathogenesis of Cervical Spondylotic Myelopathy
福田 眞輔
1
,
望月 與弘
1
,
緒方 正雄
1
Sinsuke Hukuda
1
1滋賀医科大学整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Shiga University of Medical Science
キーワード:
頸椎症
,
cervical spondylosis
,
頸髄症
,
cervical myelopathy
,
脊髄圧迫
,
spinal cord compression
,
脊髄虚血
,
spinal cord ischemia
Keyword:
頸椎症
,
cervical spondylosis
,
頸髄症
,
cervical myelopathy
,
脊髄圧迫
,
spinal cord compression
,
脊髄虚血
,
spinal cord ischemia
pp.354-360
発行日 1984年4月25日
Published Date 1984/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906941
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1950年代初頭から頸椎症に由来する頸部脊髄症の脊髄病理組織が諸家の剖検例1〜3)により報告され,ようやくこの疾患のentityが確立された.その頃からこの疾患の病因に関する研究が数多く報告され,各種の説が立てられた.大別すると脊髄圧迫説(反復外傷を含めて)と脊髄血行障害説(椎骨動脈,根動脈,前脊髄動脈,脊髄内小動脈など)とであったが,いずれも実証性に乏しかった.著者は動物実験によってこの病因の研究をし若干の知見を得たので,その大要を述べる.なお,個々の実験はすべて報告済みのものであることをお断りする.
実験動物としては雑種成犬を用いた.イヌを使ったのは,もっとも入手しやすい大動物という理由だけであったが,のちの研究4)でイヌの脊髄の神経路の位置や走行がヒトと大差ないことがわかり,この種の実験には適当な動物であることが確かめられた.
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