Japanese
English
臨床経験
特発性脊髄ヘルニアの1例
Idiopathic Spinal Cord Herniation: A Case Report
後藤 昭彦
1
,
近藤 秀丸
1
,
田村 守
1
,
大野 直樹
1
,
斉藤 浩哉
1
,
国府田 英雄
1
Akihiko Goto
1
1東京慈恵会医科大学附属柏病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kashiwa Branch Hospital of Jikei University School of Medicine
キーワード:
脊髄ヘルニア
,
spinal cord herniation
,
二重硬膜
,
duplicated dura mater
Keyword:
脊髄ヘルニア
,
spinal cord herniation
,
二重硬膜
,
duplicated dura mater
pp.205-208
発行日 1992年2月25日
Published Date 1992/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900793
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抄録:今回,胸椎部に発生した極めて稀な特発性脊髄ヘルニアに対して手術を施行する機会を得たので,その所見につき報告する.症例は58歳の男性で,歩行障害を訴えて来院した.初診時,両下肢の著明な筋力低下と第6胸髄節以下の知覚障害を認め,脊髄造影,CTM,MRIで脊髄の萎縮・前方偏位,第6胸椎高位での脊髄陰影欠損像を認めたため,脊髄ヘルニアを疑い手術を施行した.第5胸椎から第7胸椎まで椎弓切除を施行,硬膜を切開すると,二重になった腹側硬膜の内層に7×25mmの裂孔を認め,くも膜に覆われた脊髄が同部に嵌頓,癒着していた.裂孔周囲の硬膜を切除し,脊髄腹側の癒着を剥離して除圧を行った.
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