Japanese
English
臨床経験
完全摘出しえた巨大なくも膜憩室の1例
Totally Resected Big Spinal Arachnoid Diverticula: A Case Report
関 真人
1
,
本間 隆夫
1
,
奥村 博
1
,
河路 洋一
1
Makoto Seki
1
1新潟大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopedic Surgery, Niigata University, School of Medicine
キーワード:
くも膜憩室
,
spinal arachnoid diverticula
,
脊髄症
,
myelopathy
,
手術
,
operation
Keyword:
くも膜憩室
,
spinal arachnoid diverticula
,
脊髄症
,
myelopathy
,
手術
,
operation
pp.209-212
発行日 1992年2月25日
Published Date 1992/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900794
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抄録:脊髄症を呈した頭尾側方向に10cmの長さの巨大な脊髄くも膜憩室を,一塊として完全に摘出することができた.
症例は,23歳男性で,左下肢脱力感を主訴とし,MRIでくも膜憩室を疑われ紹介された.脊髄腔造影によって確定診断でき,壁を壊すことなく憩室を完全に一塊として剥離摘出しえた.組織的には,憩室壁のcollagen fiberの増生が著明であった.術後1年のfollow upで,症状の再発はみられない.
本例のような巨大な憩室を,そっくりそのまま摘出しえた報告は稀である.また,最終診断には,近年診断能が高いと考えられているMRIよりも水溶性脊髄腔造影が有用であった.
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