Japanese
English
臨床経験
股関節症の成績不良例の検討
A Review of Unsatisfactory Cases after Operative Treatment for Coxarthrosis
長鶴 義隆
1
,
帖佐 悦男
1
,
森田 信二
1
,
柏木 輝行
1
,
園田 典生
1
,
田島 直也
1
Yoshitaka Nagaturu
1
1宮崎医科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Miyazaki Medical College
キーワード:
股関節症
,
coxarthrosis
,
成績不良例
,
unsatisfactory case
,
寛骨臼球状骨切り術
,
spherical acetabular osteotomy
Keyword:
股関節症
,
coxarthrosis
,
成績不良例
,
unsatisfactory case
,
寛骨臼球状骨切り術
,
spherical acetabular osteotomy
pp.87-91
発行日 1992年1月25日
Published Date 1992/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900771
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抄録:術後1年以上経過観察した股関節症306例370関節のうち,当科あるいは他の施設で行われた初回手術の経過不良例20例20関節(5.4%)の原因と対策を解明し,今後の治療成績の向上に寄与することを目的とした,成績不良の原因を検討すると,内反,外反骨切り術の適応の誤りと臼蓋形成術の手技に関与した症例が14例(70%)と早も多く,後療法中に問題を生じたものは5例,その他,原因不明の感染例が1例となる.以上の手術時年齢は平均38.7歳で,これより8.9年後に成績不良の原因を踏まえて追加手術が15例に余儀なく実施され,術後平均3年の評価では,全例が良好な成績が得られた.とりわけ,内反骨切り術の適応は,外転位での関節適合性が良好で,∠CEが10°,AHIは60%程度以上の症例である.一方,臼蓋形成術には原臼蓋と連続した適合性の良好な荷重面を形成する手技上の問題の他に,術後∠CEが20°,AHIは80%以上あることが必要である.
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