Japanese
English
論述
進行期股関節症に対する寛骨臼回転骨切り術の経験
Experiences of Rotational Acetabular Osteotomy for Advanced Stage of Coxarthrosis
土田 芳彦
1
,
長尾 正人
1
,
久木田 隆
1
,
河村 正朋
1
,
大辻 芳樹
2
Yoshihiko Tsuchida
1
1札幌医科大学整形外科
2余市協会病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Sapporo Medical College
キーワード:
股関節症
,
coxarthrosis
,
進行期
,
advanced stage
,
寛骨臼回転骨切り術
,
rotational acetabular osteotomy
Keyword:
股関節症
,
coxarthrosis
,
進行期
,
advanced stage
,
寛骨臼回転骨切り術
,
rotational acetabular osteotomy
pp.779-783
発行日 1992年7月25日
Published Date 1992/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900889
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抄録:寛骨臼回転骨切り術は,前,初期股関節症から,最近では進行期股関節症にまでその適応が広げられてきている.今回我々は,22例の進行期股関節症に対して行った寛骨臼回転骨切り術の短期臨床成績を評価し,X線画像上の関節症性変化の推移を分析した.臨床症状はほとんどの症例で改善が認められたが,特に疼痛点数の改善が著しく,歩行能力の改善も認められた.X線像では,関節裂隙の狭小化は1例を除き不変であり,骨嚢胞は3例を除き縮小または不変であった.また骨硬化像は1例を除き不変であった.関節症性変化の増悪例は術後の関節適合性の不良に原因があると思われた.以上より,進行期股関節症においても,術後の関節適合性がある程度良好ならば,寛骨臼回転骨切り術によって臨床症状の改善と関節症性変化の進行を抑止することが期待できる.
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