Japanese
English
論述
Clear Cell Sarcoma(淡明細胞肉腫)の臨床的検討―特徴的な臨床経過と治療方針について
Clear Cell Sarcoma: A Clinical Study of 8 Cases
神藤 佳孝
1
,
内田 淳正
1
,
上田 孝文
1
,
荒木 信人
1
,
小野 啓郎
1
,
青木 康彰
2
Yoshitaka Shinto
1
1大阪大学医学部整形外科学教室
2大阪府立成人病センター整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Osaka University Medical School
キーワード:
淡明細胞肉腫
,
clear cell sarcoma
,
動注化学療法
,
intra-arterial chemotherapy
,
局所再発
,
local recurrence
Keyword:
淡明細胞肉腫
,
clear cell sarcoma
,
動注化学療法
,
intra-arterial chemotherapy
,
局所再発
,
local recurrence
pp.685-689
発行日 1990年6月25日
Published Date 1990/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900122
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抄録:clear cell sarcoma 8例の臨床経験を報告する.年齢は14~80歳,男性4例,女性4例,原発巣は足部が4例,前腕,臀部,膝,手指がそれぞれ1例であった.全例,他院にて初回治療として単純摘出術を受けており,当科初診時,6例に局所再発,2例に遠隔転移が認められた.当科にての治療は,局所再発の明らかな6例中5例に,術前動注化学療法を施行,7例に根治的広汎切除術を施行した.平均5年3カ月の経過観察中,局所再発はなかったが新たに3例に転移が発生した.clear cell sarcomaは,その緩徐な発育ゆえ良性腫瘍として処置されることが多く,高率に局所再発,遠隔転移が発生し治療が困難である.当科症例にては動注療法等の,適切な化学療法と根治手術により明らかに治療成績の向上が認められた.動注療法は局所には非常に効果的で2例に100%,3例に90%以上の壊死率を得た.
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