Japanese
English
臨床経験
下肢症状を呈した平山病類似症例の経験
A Case of Similar Hirayama's Disease with Long Tract Sign
片山 耕
1
,
梅藤 千秋
2
,
佐藤 幸宏
2
,
小野寺 信男
2
,
保田 雅憲
3
,
原田 吉雄
3
Koh Katayama
1
1旭川赤十字病院整形外科
2森山病院整形外科
3旭川医科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Asahigawa Red Cross Hospital
キーワード:
平山病
,
Hirayama's disease
,
脊髄過伸張
,
over-stretch
,
下肢症状
,
Long tract sign
Keyword:
平山病
,
Hirayama's disease
,
脊髄過伸張
,
over-stretch
,
下肢症状
,
Long tract sign
pp.672-677
発行日 1990年5月25日
Published Date 1990/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900118
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抄録:若年に発症し,前腕遠位部に限局する特異な筋萎縮を主症状とし,経過が極めて緩徐で病状が停止性の疾患は,これまで若年性一側上肢筋萎縮症(平山病)として報告されてきた.今回,平山病類似の所見を呈し,下肢症状を伴った極めて稀な1例を報告する.症例は,19歳男性である.右上肢脱力感,筋萎縮を主訴とし,下肢のもつれ,つっぱり感も生じてきた.右上下肢の筋力低下,右上肢の筋萎縮,下肢腱反射亢進,Babinski反射を認めた.頸椎前屈位にてQueckenstedt test陽性を示した.脊髄造影,CT myelographyでは,C4-6レベルで頸椎屈曲位にて脊髄は前方移動し椎体後面に強く圧着され,著明な萎縮を示していた.MRIでは,硬膜後方に高信号領域を認めた.頸椎前彎形成を目的としてC3-6の前方固定術を施行し,術後神経症状の改善を認めている.
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