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今月は増大特集号「整形外科 外来・当直 エマージェンシーマニュアル」(企画:最上敦彦先生 順天堂大学医学部附属静岡病院整形外科)を掲載いたしました.外来や当直など,ひとりで任される新米整形外科医の役に立つような内容をめざし,外傷や症候を扱ううえでまずやるべきこと,先輩に相談するタイミング,患者へのICなどを記載しています.外傷編と疾患編を分け,外傷編では身体の各部位ごとに加えて小児の外傷と重症四肢外傷について,疾患編では部位別症状に加えて腫瘍やスポーツ障害,感染症や炎症性疾患,小児や女性という特性を考慮した内容となっています.いずれの領域も,第一線で活躍している医師によって執筆されており,大いに役立つ骨太の内容になっています.読者の皆様,特に若手医師の皆様におかれましては,バイブルとして頻回に活用していただければ幸いです.
さて,日本でもコロナ禍は1年以上続いており,様々な領域に影響が及んでいます.特に,学会活動やセミナーなどは多くがオンライン形式となっていますが,現地開催とオンデマンド配信などを組み合わせたハイブリッド形式はまだまだ十分に普及しておりません.今年2月下旬から,医療者への優先ワクチン接種が始まりました.このワクチンがゲームチェンジャーとして大きな期待が持たれています.当初は3月中にも接種は完了するようなことを言っていましたが,実際には5月中にもつれ込みそうです.日本製のワクチンがない現状では,やむを得ないことかもしれません.これから日本国民にワクチン接種が行き渡り,コロナが鎮静化したあとに,学会活動やセミナーが元の状態に戻るのか?という疑問が出てきます.私の個人的な意見ですが,オンラインの利便性を一度覚えてしまうと,無理ではないかと考えます.大きな学会になればなるほど,ハイブリッド開催がその利便性を発揮すると思います.現地開催の良さは十分にありますが,仕事の合間や食事をしながらでも,オンデマンド配信を視聴することの効率性は万人が認めるところだと思います.今後,いろいろな学会が知恵を絞って現地開催とオンデマンド配信の役割を考えていくかと思いますが,非常に楽しみにしております.
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