増大号特集 整形外科 外来・当直 エマージェンシーマニュアル
外傷編
足の外傷
足部外傷—リスフラン損傷ほか/[COLUMN]上級医には躊躇なく相談を
熊野 穂積
1
Hozumi KUMANO
1
1春秋会城山病院整形外科
pp.577-579
発行日 2021年5月25日
Published Date 2021/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408202020
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
足部外傷を疑う事前情報
本外傷を疑う情報としては,足部に外力(直達または介達)がかかった場合だけでなく,多発外傷の際にも疑う.疼痛部位や変形は足趾から前足部,中足部,後足部に及ぶが,同側の長管骨(大腿骨や下腿骨)骨折や全身の損傷があれば隠されてしまうことを意識する.
受傷機転:足背部への重量物の落下などの直達外力と,足趾や前足部からの軸圧や回内外,内外転による介達外力の2つがある.外力の方向と大きさにより損傷はリスフラン関節,楔状骨,舟状骨,立方骨などの中足部だけでなく,ショパール関節や足関節に及ぶこともあり,これらの同時損傷もまれではない.
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.