増大号特集 整形外科 外来・当直 エマージェンシーマニュアル
外傷編
膝の外傷
膝の外傷患者のみかた/[COLUMN]必ず自分の目で確かめること!
前川 尚宜
1
Naoki MAEGAWA
1
1奈良県立医科大学救急医学教室・整形外科学教室
pp.547-549
発行日 2021年5月25日
Published Date 2021/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408202011
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解剖学的特徴(図1,2)
膝関節は荷重関節であると同時に可動性を有する関節である.膝関節を構成する骨としては,大腿骨顆部,脛骨プラトー,膝蓋骨からなり,大腿脛骨関節(FT関節)および大腿膝蓋関節(PF関節)を形成し,内外側のFT関節面の間には半月板が存在している.これらの組織で下肢への荷重を支えるという役割を担っている.
可動性に加え運動時の安定性が必要と言える膝関節では,前十字・後十字靱帯,内外側側副靱帯などの靱帯が運動時の安定性を維持する構造物と言え,筋体としては前方では大腿四頭筋が膝蓋骨を介して膝蓋腱として脛骨粗面に停止している.
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