Japanese
English
Lecture
難治性慢性疼痛に対するリエゾン診療
Liaison Practice for Intractable Chronic Pain
大谷 晃司
1,2
Koji OTANI
1,2
1福島県立医科大学医療人育成・支援センター
2福島県立医科大学医学部整形外科
1Center for Medical Education and Career Development, Fukushima Medical University
2Department of Orthopaedic Surgery, Fukushima Medical University
キーワード:
慢性疼痛
,
chronic pain
,
リエゾン
,
riaison
Keyword:
慢性疼痛
,
chronic pain
,
リエゾン
,
riaison
pp.1045-1048
発行日 2017年11月25日
Published Date 2017/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408200950
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難治性慢性疼痛の病態仮説
発症後3カ月以上経過しても疼痛が改善しない疼痛は,慢性疼痛と定義される.特に,各種治療法を駆使しても疼痛が改善されない疼痛,疼痛によって生じている機能障害,あるいは,疼痛が残存する現状に満足できない状態のような「治療に難渋する」疼痛を難治性疼痛と呼ぶ1)(図1).疼痛の難治化には,多かれ少なかれ,解剖学(身体)的な原因のみならず,心理的あるいは社会的因子,個人の性格や人格的な問題,あるいは精神医学的疾患の関与が複雑に絡み合っていると考えられている.慢性疼痛を「生物・心理・社会的症候群」として捉えるべきであるとされる所以である2).一方,最近の神経科学の進歩から,脳機能が疼痛の先鋭化や遷延化に関与していることが明らかにされつつある3).
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