Japanese
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誌上シンポジウム パーキンソン病と疼痛
—パーキンソン病と慢性疼痛—アンケート調査結果とみえてくる新たな世界
Chronic Pain of Parkinson's Disease: Results of Questionnaire Survey and A New World at Horizon
湯浅 龍彦
1
Tatsuhiko YUASA
1
1鎌ヶ谷総合病院千葉神経難病医療センター,難病脳内科
1Chiba Medical Center for Intractable Neurological Disease (MIND), Kamagaya General Hospital
キーワード:
慢性疼痛
,
chronic pain
,
パーキンソン病
,
Parkinson's disease
,
全脳ネットワーク
,
whole brain network
Keyword:
慢性疼痛
,
chronic pain
,
パーキンソン病
,
Parkinson's disease
,
全脳ネットワーク
,
whole brain network
pp.829-833
発行日 2017年9月25日
Published Date 2017/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408200899
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パーキンソン病の慢性疼痛の実態をアンケート調査から明らかにした.疼痛の種類は,腰痛が最多40%で,肩こり,関節痛,手足のしびれ,痛みなどが続いた.パーキンソン病の慢性疼痛は患者のADLを著しく障害する.
パーキンソン病の慢性疼痛を掘り下げていくと,みえてくる本質は中枢神経系の全体に及ぶ情報処理機構の破綻であり,そこではドパミン代謝異常にとどまらず,さまざまなシステムを巻き込んだ全脳ネットワークの機能異常という状況である.そうしたパーキンソン病の全体を俯瞰する新たな視点に立ってこそ初めて適切な治療対策を工夫することが可能となる.
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