Japanese
English
Lecture
バランス障害と転倒予防
Balance Impairment and Fall Prevention
北 潔
1
,
佐藤 栄作
2
,
谷口 博信
3
,
三宅 信昌
4
Kiyoshi KITA
1
,
Eisaku SATO
2
,
Hironobu TANIGUCHI
3
,
Nobumasa MIYAKE
4
1北整形外科
2おおや整形外科
3谷口整形外科
4三宅整形外科医院
1Kita Orthopaedics Clinic
2Ohya Orthopaedic Clinic
3Taniguchi Orthopaedic Clinic
4Miyake Orthopaedic Clinic
キーワード:
balance impairment
,
バランス障害
,
fall prevention
,
転倒予防
Keyword:
balance impairment
,
バランス障害
,
fall prevention
,
転倒予防
pp.759-763
発行日 2013年8月25日
Published Date 2013/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408102786
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はじめに
寝たきり老人の急増を背景に,家族負担の軽減を目的とした介護保険制度が2000年に開始された.悲惨な老老介護の実態はいまも残るが,介護保険制度のもたらした社会的恩恵は皆の認めるところであり,社会の根幹をなす制度の一翼を担うに至っている.一方,介護保険制度が開始されたと同時に給付の実態調査が行われ,高齢者の抱える2つの問題が浮き彫りになってきた.その1つが認知症であり,もう1つが運動器障害である.認知症を抱えた本人およびその家族の焦燥感は想像に余りあるところであるが,尊厳ある自立を脅かす運動器障害も大きな課題として取り上げられるようになってきた.運動器障害は生活機能低下を顕在化させ社会的自立を損ない,長引く運動器機能低下は尊厳ある2足歩行に転倒リスクを孕んでいくことになる.本稿ではバランス障害に焦点を当て転倒予防について述べてみたい.
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