連載 特別講義 整形外科の歴史・1【新連載】
「先天性」股関節脱臼の治療史―CDHからDDHへ
小野 啓郎
1
1大阪大学
pp.462-469
発行日 2013年5月25日
Published Date 2013/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408102698
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
「先天性股関節脱臼(CDH)という病名を,発育性股関節脱臼もしくは股関節形成不全(DDH)という病名に換えるべきだ」という意見が強くなった.
先天性股関節脱臼(congenital dislocation of the hip joint:CDH)は,いわば整形外科のホームグラウンドである.そのCDH天動説が地動説に取って代わるに等しいから,整形外科医にとっては衝撃であろう.しかし先天性脱臼は予防ができないのに対して,発育性脱臼なら予防の可能性もあるはず.だとすれば患者にとっては福音であり,その影響するところは大きい.
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.