整形外科/知ってるつもり
有人宇宙飛行と骨
大島 博
1
1宇宙航空研究開発機構宇宙医学生物学研究室
pp.266-269
発行日 2013年3月25日
Published Date 2013/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408102641
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■有人宇宙飛行の過去と未来
人類は,太古の昔から宇宙に行くことを夢みてきた.アメリカとロシアは,第2次世界大戦後の東西冷戦を背景に宇宙開発に着手した.1961年ガガーリン(ロシア)は人類初の有人宇宙飛行を,1965年,レオーノフ(ロシア)は宇宙服を着た船外活動に成功した.ロシアに先を越されたアメリカは,月への有人宇宙飛行を国の威信をかけて推進し,1969年,アームストロング(アメリカ)は月面踏破した.その後,スペースシャトル(アメリカ)とミール(ロシア)時代を経て,2000年から15カ国が参加する国際宇宙ステーション(International Space Station:ISS)で宇宙滞在が開始され,4人の日本人も約6カ月間滞在してさまざまな宇宙実験を行ってる.ポストISSには,月・火星への有人宇宙飛行,日本独自の有人宇宙船,および一般人の宇宙旅行が想定されている.数年後に予定されるサブオービタル宇宙旅行(高度100kmを超えて宇宙を往還し,約4分間の無重力を体験)には,世界中から約600人が申し込んでいる.商業宇宙旅行が活発化すれば,宇宙船は進化し,コストは低下する.
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