Japanese
English
誌上シンポジウム 高位脛骨骨切り術の適応と限界
創外固定器を用いた片側仮骨延長法(Hemicallotasis)
Indication, Limitation and Outcome of Opening Wedge Osteotomy of the Proximal Tibia with Hemicallotasis
中村 英一
1
Eiichi NAKAMURA
1
1熊本大学大学院生命科学研究部運動骨格病態学分野
1Department of Orthopaedic and Neuro-Musculoskeletal Surgery, Faculty of Life Sciences, Kumamoto University
キーワード:
変形性膝関節症
,
osteoarthritis of the knee
,
内側開大式楔状骨切り術
,
medial opening wedge osteotomy
,
片側仮骨延長法
,
hemicallotasis
Keyword:
変形性膝関節症
,
osteoarthritis of the knee
,
内側開大式楔状骨切り術
,
medial opening wedge osteotomy
,
片側仮骨延長法
,
hemicallotasis
pp.1163-1170
発行日 2012年12月25日
Published Date 2012/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408102535
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内側型変形性膝関節症に対する高位脛骨骨切り術は,近年避けられる傾向にあり,その手術件数も徐々に減少してきている.その理由として,①より正確な手術手技が求められること,②後療法が煩雑であること,③入院が長期化すること,④経年的に成績が悪化すること,⑤人工膝関節置換術に比べ手術点数が低いことが挙げられる.一方,medial open-wedge typeの術式の一つである片側仮骨延長法による脛骨骨切り術(Hemicallotasis:HCO)は,従来の高位脛骨骨切り術に比べ,低侵襲であること,早期から関節運動や荷重歩行が可能であること,術後に徐々に矯正するため正確なアライメントの獲得が容易であること,術後脛骨近位部の変形が少ないことなどの利点を持つことより,近年注目されつつある.本稿では,これまでわれわれが行ってきたHCOにおける取り組みについて紹介し,HCOからみた脛骨骨切り術の位置づけを再考するとともに,現在の適応と限界について述べる.
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