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あとがき
菊地 臣一
pp.296
発行日 2012年3月25日
Published Date 2012/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408102301
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この原稿を書いている今は2月中旬,“春は名のみの風の寒さや”,早春賦そのものの時季です.あれから1年,終わりのない闇の中を走ってきたようでもあり,息つく暇もなかったようでもあります.読者にはどんな1年だったのでしょうか.
私には,掛け値なしの「身を削った1年」でした.想像を絶した混乱の中で,「逃れられぬ客なら笑って迎えよ」という気持ちで過ごした歳月でもありました.自らに課した目標を果たして,心満ちて燃え尽きた時,体調を崩してしまいました.ただ,学ぶことの多い1年でもありました.国民の多くが,忘れられない何かを失い,そして何かを得た時だったのではないでしょうか.
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