Japanese
English
誌上シンポジウム 整形外科疾患における痛みの研究
痛みの基礎研究―解剖学的立場から
Histological-morphometrical Approach in Basic Pain Research
小畑 浩一
1
Koichi Obata
1
1兵庫医科大学解剖学第二講座
1The Department of Anatomy and Neuroscience, Hyogo College of Medicine
キーワード:
TRP
,
transient receptor potential
,
glia
,
グリア
,
MAPK
,
mitogen-activated proteinキナーゼ
,
MAPキナーゼ
Keyword:
TRP
,
transient receptor potential
,
glia
,
グリア
,
MAPK
,
mitogen-activated proteinキナーゼ
,
MAPキナーゼ
pp.531-537
発行日 2007年6月25日
Published Date 2007/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408101060
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近年,TRP(transient receptor potential)チャネル温度受容体をはじめとして,一次知覚ニューロンに特異的に発現するタンパク質,受容体が次々と発見され,痛覚伝達における役割が検討されている.また,中枢性および末梢性感作のメカニズムにはプロテインキナーゼA,プロテインキナーゼC,およびMAPK〔mitogen-activated protein(MAP)キナーゼ〕などの細胞内情報伝達系の活性化が重要な役割を果たすことが明らかになりつつある.さらに,脊髄後角においてはマイクログリアやアストロサイトなどのグリア細胞の活性化が神経因性疼痛発症における新しいプレーヤーとして注目されている.本稿では痛みの基礎研究におけるこれらの新知見に対して,解剖学的な側面より紹介する.
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