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私は2006年8月23日から26日にかけて,アルゼンチン,ブエノスアイレス市内のHilton Buenos Airesにおいて開催されました,第4回SICOT(国際整形外科災害外科会議)・SIROT(国際整形外科災害外科基礎医学会)国際カンファレンスに参加させていただく機会を,この度いただきました.SICOTといいますと,整形外科領域では最も大きな国際学会の1つであることは,私がいうまでもありません.今回,私自身,このような大きな国際学会に参加させていただくことは初めてですし,しかも開催地は,はるかアルゼンチン,ブエノスアイレス.私のもっていたアルゼンチンのイメージと申しますと,ミュージカルや映画にもなった「エビータ」,タンゴ,そしてサッカーのマラドーナといったもので,このお話をいただくまでまったく関心などない国でした.日本から非常に遠いこの国へは,日本からの直行便はなく,成田からトロント,ワシントンを経由して入国し,帰路はサンパウロ,フランクフルトを経由して中部国際空港に戻るという,合計40時間以上にわたる空の長旅となりました.このような飛行機を乗り継いでの1人での海外旅行の経験は全くなく,正直不安もありましたが,大学卒業旅行に行けなかった私にとっては,15年遅れの憧れの卒業旅行といった気分で,非常に楽しみにしておりました.
8月20日に成田を出発し,トロントへ到着.トロントのホテルで1泊して,ワシントン経由で,ブエノスアイレス空港に到着いたしました.ブエノスアイレスは日本とは逆で,季節は冬で,コートが必要という情報を得ておりましたが,思ったより暖かく,過ごしやすい気候でした.手に入れたガイドブックには,ブエノスアイレスは治安があまりよくないから気をつけろと記載してありましたが,はじめてみる異国の景色にそのような不安を感じることはありませんでした.夜になって,すでに現地入りしていた彦根市立病院の小川先生と食事をしながら情報収集をしたのですが,この国の人は野菜をあまり食べないようで,ステーキの1人分がとても大きく,味付けは塩コショウのあっさり目で,ビールはアルコールが入っていないではと思えるほどで,酒に弱い私でも全く酔えませんでした.
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