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シンポジウム 膝複合靱帯損傷に対する保存療法および観血的治療の選択
PCL損傷合併例に対する治療選択
Option of Conservative and Operative Treatments for the Multiple Ligament Injured Knee : Treatment Options for Combined Posterior Cruciate Ligament Injuries
吉矢 晋一
1
,
黒坂 昌弘
1
,
松井 允三
1
,
黒田 良祐
1
,
水野 清典
1
,
山口 基
1
Shinichi Yoshiya
1
1神戸大学大学院医学系研究科器官治療医学講座運動機能学
1Department of Orthopaedic Surgery, Kobe University Graduate School of Medicine
キーワード:
combined ligament injured knee
,
複合靱帯損傷膝
,
posterior cruciate ligament
,
後十字靱帯
,
treatment options
,
治療選択
Keyword:
combined ligament injured knee
,
複合靱帯損傷膝
,
posterior cruciate ligament
,
後十字靱帯
,
treatment options
,
治療選択
pp.151-155
発行日 2003年2月1日
Published Date 2003/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408100633
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抄録:後十字靱帯(PCL)靱帯損傷を合併する複合靱帯損傷膝に対するわれわれの治療経験について,新鮮損傷例を中心に検討した.新鮮例でのわれわれの従来の治療方針は,内側側副靱帯(MCL)損傷合併例に対しては保存的治療,外側支持機構(LC)損傷合併例にはLCへの一次修復術を行い,可動域が回復した時点で,残存する不安定性に対し必要に応じ靱帯再建術を行った.また,前十字靱帯損傷(ACL)合併例に対しては,付着部損傷には急性期の修復術を,そして実質部損傷例では,前述のMCL/PCL損傷例と同様の方針で治療を行った.その結果,PCL損傷による後方不安定性の存在は初期治療後の不安定性残存の要因となっていた.また,陳旧損傷例に対する二次的PCL再建術の成績は不良であった.2000年以降,複合靱帯損傷膝新鮮例の治療においては,PCL損傷には付着部損傷への一次修復術をより積極的に行う,実質部損傷での再建術の時期を亜急性期にする,という方針に変更した.
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