Japanese
English
臨床報告・1
フィブリン糊瘻孔内充填が有効であった難治性瘻孔の3例
Treatment of uncontrollable fistula with fibrin glue
木村 正美
1
,
下川 恭弘
1
,
萩原 正一郎
1
,
廣瀬 幸治
1
,
岩井 顯
1
,
上村 邦紀
1
Masami KIMURA
1
1健康保険人吉総合病院外科
キーワード:
難治性瘻孔
,
糞瘻
,
膵液瘻
,
十二指腸穿孔
,
フィブリン糊充填
Keyword:
難治性瘻孔
,
糞瘻
,
膵液瘻
,
十二指腸穿孔
,
フィブリン糊充填
pp.111-114
発行日 1995年1月20日
Published Date 1995/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407905148
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はじめに
消化器外科領域において,消化管の縫合不全や膵液瘻,胆汁瘻は適切なドレナージにより限局縮小するが,なかなか根治せず難治性瘻孔となることが時として経験される.一方,このような症例に対する治療法として,血液凝固ⅩⅢ因子の投与1,2)や生理的接着剤であるフィブリン糊の瘻孔内注入3-6)が既に報告されているが,後者に関しては,対象となる難治性瘻孔の頻度が少ないため多数の症例を検討した詳細な報告はなく,また,術後合併症を扱った管理マニュアルにも記述は少ない.今回著者らは,MRSAやPseudomonas感染を伴った大腸の糞瘻,十二指腸穿孔,膵液瘻の3例に対しフィブリン糊瘻孔内注入を行い,瘻孔の閉鎖に成功したので,若干の文献的考察を加え,その経験を報告する.
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