Japanese
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特集 外科診療とステロイド療法
食道癌術直前ステロイド投与とサイトカインの変動
Changes of serum cytokines in the cases of esophagectomy with preoperative administration of steroid
久津 裕
1
,
久津 由紀子
2
,
布施 明
3
,
木村 理
3
Hiroshi KUZU
1
1社会保険二本松病院外科
2社会保険二本松病院内科
3山形大学医学部第1外科
キーワード:
サイトカイン
,
術前ステロイド投与
,
生体反応の制御
,
食道癌手術侵襲
Keyword:
サイトカイン
,
術前ステロイド投与
,
生体反応の制御
,
食道癌手術侵襲
pp.891-895
発行日 2002年7月20日
Published Date 2002/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904912
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食道癌根治手術の際の生体反応を制御する目的でmethylpredonisoloneの術前投与を行った.血中IL-6,IL-8の術後の上昇は有意に抑制され,過度の生体反応を抑制し,周術期管理に有用であった.一方でIL-12の血中レベルの回復遅延が認められ,生体の細胞性免疫の面からは不利に働く可能性が示唆された.また,食道癌術前照射を行った症例では,ステロイドの術前投与により,IL-6のピーク値は抑制されたものの,5日目からの再上昇を認め4例中3例に比較的重篤な感染症合併を認めた.ステロイドによる負の効果の懸念もあり対象の慎重な選択が必要と思われる.
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