特集 薬物療法マニュアル
Ⅵ.感染症の薬物療法
3.臓器・系統別感染症
皮膚・軟部組織感染症
清水 輝久
1
Teruhisa SHIMIZU
1
1佐世保中央病院外科
pp.370-372
発行日 1999年10月30日
Published Date 1999/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903887
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はじめに
皮膚・軟部組織感染症とは皮膚,皮下組織,筋膜に起こる感染症で,皮膚に常在する細菌叢に起因することが多い.一般外科領域の皮膚・軟部組織感染症としては外来で治療対象となるものが多いが,皮下組織に起こった感染症は組織抵抗が少ないので,急速に周囲へ拡大することがあり,早期に適切な薬物治療を開始することが肝要である.
疾患としては皮膚付属器に関連した毛嚢性・汗腺性皮膚感染症,慢性膿皮症,伝染性膿痂疹,膿瘍,丹毒,蜂窩織炎,壊疽性感染症,急性リンパ節・リンパ管炎,感染性粉瘤,爪囲炎,瘭疽,乳腺炎,肛門周囲膿瘍などがある.創感染と重篤な全身症状を惹起する破傷風とガス壊疽は別項に譲る.
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