Japanese
English
特集 消化管EMRの現状と問題点
4.胃病変のEMR
内視鏡内科医から見た適応とピットフォール
Indication and pitfall of endoscopic mucosal resection
浜田 勉
1
,
近藤 健司
1
,
板垣 雪絵
1
,
泉 嗣彦
1
,
奥田 圭二
2
,
北村 成大
3
,
下屋 正則
4
,
東 馨
5
Tsutomu HAMADA
1
1社会保険中央総合病院内科
2社会保険中央総合病院放射線科
3社会保険中央総合病院病理
4自衛隊中央病院内科
5東京顕微鏡院内科
キーワード:
内視鏡的粘膜切除
,
適応拡大
,
合併症
Keyword:
内視鏡的粘膜切除
,
適応拡大
,
合併症
pp.1281-1287
発行日 1999年10月20日
Published Date 1999/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903739
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内視鏡内科医からみた適応拡大の問題点とEMRのピットフォールについて述べた.EMRにおけるインフォームドコンセントでは,適応だけでなく合併症の頻度や癌遺残やリンパ節転移の頻度についても患者と話し合うことが基本である.適応病変の大きさでは40mmまで問題なく切除可能で,遺残再発を避けるためには術前のマーキングを行い,内視鏡的に治癒切除判定を行うことが重要である.深達度では粘膜筋板からの距離が500μm以内の癌浸潤であれば問題はないが,500μm以上であれば外科的手術を検討する.未分化型癌では浸潤範囲の困難性に加えて深達度診断の難しさがあるので,切除標本の病理学的検索に注意が必要である.多分割切除で思わぬ穿孔例があり,切除後の腹部症状に注意する.
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