特集 縫合・吻合法のバイブル
Ⅲ.部位(術式)別の縫合・吻合法
7.大腸
ハルトマン術式の肛門側縫合閉鎖
山本 康久
1
Yasuhisa YAMAMOTO
1
1川崎医科大学消化器外科
pp.281-283
発行日 1998年10月30日
Published Date 1998/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903396
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はじめに
Hartmann手術は大腸癌,結腸憩室穿孔,炎症性腸疾患,放射線照射後の下血などさまざまな病態に適用される術式である.その選択にあたっては患者の全身状態はもとより,緊急手術か待機手術か,さらに永久的か一時的かも重要な因子となる.
本法の特徴は人工肛門の造設を余儀なくされる反面,ショックに陥った重症患者の救命をはじめとし,急性期症状の改善,過度な手術侵襲の回避などを主目的とするものである.したがって,切離線の部位,切除範囲,肛門側断端の処理方法は,それぞれの疾患に応じた対応が不可欠である.
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